近年のスタートアップ企業の傾向

株式投資では、大型株と比べて成長株は株価の変動が激しい傾向がある。

短期間で大きな利益を狙う投資を進めるのであれば、成長株に注目することが必要だ。

成長株を選別するにあたっては、スタートアップ企業の動向にアンテナを張っておくとよい。

そこで、近年のスタートアップ企業の傾向を知っておこう。

近年のスタートアップ企業の傾向

近年のスタートアップ企業は、クラウドやAIなどの先端技術を取り入れるなどの特徴がある「情報・通信業」に分類できる企業が多い。

2018年3月にはAIを活用して人間が実施している業務を代行するサービスを手掛けるRPAホールディングスが上場し、公募価格の4倍にまで初値が高騰した。

成長性が高い分野には補助金などの形で政府が後押しする力が働きやすいほか、投資家から成長期待の資金を集めやすいことでIPOを実施しやすいと考えられる。

また、成長力の観点でも、成長性が高いスタートアップ企業が少なくない。

低金利を背景にスタートアップ企業でも比較的資金を調達しやすいことも一因ではないか。

IPOを実施した銘柄の人気・不人気を見ても、割安性や業績への安心感が評価される銘柄よりも、売上高が急伸している成長力の高い銘柄が好まれる傾向がある。

スタートアップ企業としても、利益を着実に積み上げることよりも、売上高を伸ばすことによる成長を重視しやすい環境だ。

さらに、先進技術を活用して急成長する銘柄が多いことから、生産性も高いケースが多い。

そもそも他企業や自治体・政府機関などの生産性向上に貢献することで利益を得るビジネスモデルのスタートアップ企業も見られる。

スタートアップ企業は高い生産性を誇ることで、人材不足が叫ばれる近年においても成長を続けやすくなると言えよう。

 

スタートアップ企業の上場後の業績は?

IPOを実施するスタートアップ企業は、株式市場から新たに調達した資金を活用して、業績を急伸させることを狙っているケースが多い。

しかし、現実にはIPO銘柄の中にも上場後に業績が悪化してしまう銘柄も存在する。

そこで、スタートアップ企業の上場後の業績にどのような傾向があるのかを見ていこう。

 

2016年3月に上場した<3933>チエルは、教育機関向けのICT事業を着実に成長させている。

先行投資にかかる一定の費用をIPOなどで賄うことができれば、成長市場で活躍するスタートアップ企業は着実に成長できることを示す例だ。

 

同年6月に上場した<3541>農業総合研究所は、農産物の直売所を支えるユニークなビジネスを手がける銘柄として注目され、売上高は着実に増加している。

一方、先行投資にかかるコストを主な原因として2018年8月期は赤字に転落する見通しだ。

 

農業総合研究所のように、IPOによる資金調達で業績を拡大させる中で、利益が大きく減少したり、赤字に転落したりするケースが散見される。

上場ゴール銘柄であればIPO実施後に業績が停滞するケースも少なくないが、スタートアップ企業は株式市場から資金調達をすることで業績をさらに伸ばしやすくなる。

そのため、売上高については上場後も右肩上がりとなる銘柄が中心だ。

いっぽう、利益面では費用先行などで赤字圧縮や黒字転換、利益伸長が順調に進まない銘柄も見られる。

 

国内外でのスタートアップ企業の違い

スタートアップ企業は海外にも多く存在する。

海外では、スタートアップ企業が資金を調達する方法としてベンチャーキャピタルに頼ったり、M&Aにより資金力のある企業に買収したもらったりといった場合も少なくない。

いっぽう、日本のスタートアップ企業はベンチャーキャピタルからの支援が限られるほか、大量の資金を調達したい場合はIPOを実施するケースが中心だ。

日本ではスタートアップ企業に投資する方法が限られており、特に個人投資家がスタートアップ企業に関心を持っても投資チャネルは多くない。

その分、日本で成功できるスタートアップ企業は、上場審査をクリアできるレベルを目指しやすく、数は限られるものの投資対象として期待しやすいと言える。

 

今後上場が期待できそうなスタートアップ企業

スタートアップ企業に投資したい場合は、株式市場でマザーズ上場銘柄を買う方法がある。

しかし、IPO投資が過熱していることもあり、マザーズ上場銘柄の中には株価がすでに高騰しておりなかなか手を出しにくい銘柄も少なくない。

そこで、今後上場が期待できそうなスタートアップ企業をチェックしておこう。

 

まず、名刺管理サービスを手掛ける SanSan は、企業価値が500億円程度あるとされている。

ユニコーン企業には該当しないものの、メルカリやMTGが上場したこともあり、SanSan も上場に向かうことが期待される。

 

同様に企業価値が高い非上場のスタートアップ企業としては、蓄電システム開発に取り組むエリーパワー を挙げられる。

SanSan と比べて市場の急拡大が見込めるビジネスを手がけていることから、企業価値が逆転するなどしてエリーパワーが先行して上場することもあり得る。

エリーパワーに関してはこちら

エリーパワーの関連銘柄と上場期待値【蓄電池関連・ユニコーン・IPO】

エリーパワー株式会社は、蓄電システムの開発や製造などに取り組む非上場企業だ。

蓄電池需…

 

ちなみに、こういったスタートアップ企業の情報について強いのが、株エヴァンジェリストだ。

事前情報をしっかり掴んで、前準備を備えよう。

 

総括

近年のスタートアップ企業や、AIやクラウドなどの先進的なテーマを活用して、ビジネスの効率化に貢献しているケースが多い。

すでに上場したスタートアップ企業の多くが売上高を伸ばしていることもあり、今後も続々とスタートアップ企業がIPOを実施する可能性がある。

企業価値が高く評価されている銘柄を中心に、非上場のスタートアップ企業の動向にも要注目だ。

Source: 株師孔明の株&仮想通貨ブログ