ソフトバンク、モバイルデジタル決済サービスを開始

モバイルデジタル決済サービスとは

モバイルデジタル決済サービスとは、スマートフォン端末を使ったデジタル決済のこと。

これまで日本において提供されてきたモバイルデジタル決済サービスは、大きく分けて以下の3種類がある。

  1. 携帯電話端末に内蔵されたICチップの情報を専用端末で読み取り、決済を行うもの(おサイフケータイ)
  2. スマホアプリにクレジットカード情報を登録し、専用端末にスマホをかざして決済を行うもの(ApplePay等)
  3. スマホアプリにクレジットカード情報や銀行口座を登録し、バーコードを介して決済を行うもの(楽天Pay、LINEペイなど)

最近サービスの提供が相次いでいるのは、3のバーコード決済型のサービスである。これは、中国において人気のQRコード決済サービス・Alipay(アリペイ)の影響が大きい。

 

ソフトバンクが株主のPayPayとは

PayPay(ペイペイ)とは、ソフトバンクとヤフーが2018年6月に設立した合弁会社の名前であり、かつその企業が提供するモバイル決済サービス名である。

PayPay株式会社の概要は以下のとおり。

会社名 PayPay株式会社
代表取締役 中山 一郎
事業内容 モバイルペイメント等電子決済サービスの開発・提供
株主 ソフトバンク株式会社、ヤフー株式会社

 

PayPayとソフトバンクの関係

ソフトバンクはPayPayに対し、どのように関与しているのだろうか?実は、大きく分けて3つの観点で関与している。

1つ目は、PayPay株式会社の株主である点だ。ヤフーも株主となっているが、そのヤフーにおいても、筆頭株主はソフトバンクである。

2つ目は、PayPayがモバイル決済アプリの技術支援を依頼したインドのPaytm(ペイティーエム)という企業に対して、2017年に14億ドルを出資している点である。Paytmは、インドにおける最大のデジタル決済企業であり、ユーザー数は3億人となっている。

3つ目は、ソフトバンクが出資した企業のサービスを、PayPayにおいて利用できる点である。具体的に言うと、中国人が最も利用するモバイル決済サービス・Alipayでの支払いが、PayPayで行えることである。

これは、PayPayの株主であるソフトバンクが、Alipayの親会社アリババの筆頭株主でもあることが影響していると思われる。

このように、PayPayにはソフトバンクが大きく関与しており、PayPayサービスが拡大することによってソフトバンクの価値も高まると期待されている。

 

PayPayの詳細

2018年10月5日、PayPayにおけるモバイル決済サービスが開始された。

PayPayで支払う手順は以下の2種類がある。
・ユーザースキャン方式・・・お店がQRコードを提示し、お客様がそのコードをスマホで読み取って決済を行う
・ストアスキャン方式・・・お客様がアプリで表示したコードを、お店側がレジで読み取る

PayPayを利用するには、現金を銀行口座からチャージするか、クレジットカードと連携しておく必要がある。

 

PayPayに関するニュース

100億円を利用者に還元する大規模なキャンペーンを実施

スマートフォンQRコード決済サービス「PayPay」を普及させるため、12月4日から100億円を利用者に還元する大規模なキャンペーンを実施するとしている。

キャンペーン期間中に利用者がPayPayで代金を支払った際に、支払額の20%相当額をもれなくPayPayの口座に還元するというもの。

還元の上限は1人当たり月額5万円。さらに、一定の確率で10万円相当を限度に支払金額の全額を還元するようだ。

 

新規利用登録で500円相当の「PayPay」電子マネーをプレゼント

PayPayは、アプリの新規利用登録をしたユーザー向けに、500円の電子マネーをプレゼントするキャンペーンを行っている。

これまで提供されてきた他社のモバイル決済サービスでは、キャンペーン特典をもらうには利用者が何らかの支払いをする必要があった。

しかしPayPayのキャンペーンでは、利用者は新規登録するだけで身銭を切らなくてよい。そのため、新規登録する利用者が急速に増加する可能性が高い。

 

加盟店は2021年9月まで決済手数料無料

PayPayでは、決済システムを導入した加盟店に対し、2021年9月まで「ユーザースキャン方式」の決済手数料を無料とするキャンペーンを行っている。さらに、Alipayでの決済手数料を、2019年9月末まで無料としている。

通常、モバイル決済やクレジットカード決済を行うお店では、売り上げの3~4%を手数料として決済代行会社へ支払う必要がある。モバイル決済を店に導入することにより収入が減ってしまうため、小売店は現金以外の決済サービスの導入を敬遠する傾向があった。

PayPayの手数料無料キャンペーンをきっかけに、モバイル決済の導入を再検討する小売店は多いだろう。

 

11月以降ファミリーマートで決済可能に

2018年11月以降、コンビニエンスストア「ファミリーマート」の一部店舗において、PayPay払いが可能となっている。12月4日には国内全店舗で利用できるとしている。

ファミリーマートでは、同時期に楽天PayやLINEペイなどのモバイル決済も利用できるようにし、モバイル決済を強化する考えだ。

なお、大手コンビニのひとつであるローソンは楽天Pay決済を導入済みであり、セブンイレブンにおいても2019年春をめどに独自のモバイル決済を導入するとしている。

コンビニという身近なお店でモバイル決済が導入されることで、これまで現金で支払ってきた人がモバイル決済を検討するきっかけになるだろう。

 

Alipayとサービス連携を開始

2018年10月25日、PayPayは世界最大規模のオンライン決済サービスAlipayと連携し、PayPay加盟店においてAlipayで決済が行えるサービスを開始した。

訪日中国人がPayPayアプリを入れる必要はなく、通常利用しているAlipayアプリを起動して支払いを行える。加盟店は、PayPayのシステムを入れておくことで、Alipay用のコードを提示可能となり決済が行える。

Alipayとの連携サービスは、訪日中国人観光客が訪れる小売店を対象としている。PayPayを導入すると、訪日中国人観光客の来店が増え、売り上げ増加が見込めるとしている。

PayPayは、「Alipay決済も行えるモバイル決済サービス」として他社と差別化し、加盟店の拡大を目指す考えだ。

Alipayは中国人のアクティブユーザーが7億人を超える、世界最大規模のモバイル決済サービスである。中国における主要な支払い手段として定着しており、海外においても、中国人観光客向けにAlipay決済ができるお店が増えている。

 

Source: 株師孔明の株&仮想通貨ブログ