
シーズンストックともいえるバレンタイン関連銘柄に今回は着目しておこう。
バレンタイン関連銘柄に注目
バレンタインとは
毎年2月14日のバレンタインデーには、女性から男性にチョコレートを贈る習慣がある。
近年は友人に贈る「友チョコ」や男性から女性に贈る「逆チョコ」が登場するなど、チョコレートを贈る対象が拡大しつつある。
また、チョコレート以外の贈り物をするケースも出てきており、バレンタインデーが個人消費を刺激するイベントの1つになっている。
バレンタイン関連銘柄が株価を上げる仕組み
バレンタイン関連銘柄の筆頭格はチョコレートメーカーだ。
バレンタインデーが近づくとチョコレート製品への関心が高まり、チョコレートメーカーが物色対象となりやすくなる。
また、ブランドチョコレートなどを購入する目的で、百貨店を訪れる層が増えることも考えられる。
百貨店はインバウンド需要の恩恵こそあるものの顧客の高齢化に苦しんでおり、バレンタインデーなどのイベントをきっかけに来店客を増やしたいところだ。
加えて、市販品ではなくチョコレートを手作りする層がレシピ検索を活発化させることもあり得る。
バレンタイン関連の報道が増えてくる中で、チョコレートメーカーを中心とするバレンタイン関連銘柄の値動きを注視しておこう。
相場急落の2018年バレンタインシーズンに堅調だった銘柄

<2207>名糖産業は2018年2月も1300~1400円台で推移
チョコレートメーカーとして知られる名糖産業は、2018年2月の相場波乱時も株価が堅調に推移した。
名糖産業の2018年2月の株価は1300~1400円台で推移し、相場波乱に対する耐性を示した。
相場全体が下落する中で、相対的に買いやすい銘柄としてテーマ株が注目されるとなれば、2019年2月も名糖産業はバレンタイン関連銘柄として底堅く推移しやすいのではないか。
<2607>不二製油グループ本社はバレンタイン直前の2018年2月9日の安値から上昇
菓子メーカー向け油脂を製造する不二製油グループ本社は、2018年2月9日に安値を付けたのち、バレンタイン後まで株価上昇が続いた。
2月9日の安値3,000円から6月15日の高値4,140円まで30%以上上昇し、バレンタインデーが株価反発のきっかけとなった可能性もある。
2018年2月の相場波乱時の下落幅も限定的であり、先行きが不透明な2019年2月相場でも比較的安心して買いやすい銘柄の1つと言えよう。
バレンタイン関連銘柄一覧

コード | 企業名 | 企業情報・業務内容 | 注目度 |
2193 | クックパッド | 料理レシピを提供。バレンタイン向けに手作りチョコレートレシピの検索が伸びればチャンス。 | ★★★★ |
2201 | 森永製菓 | 菓子メーカー大手。大手の知名度を活かしてバレンタイン需要を着実に取り込みたい。 | ★★★ |
2206 | グリコ | 菓子メーカー大手。増配予定の内需関連銘柄に、バレンタイン前後にテーマ株投資の資金流入もあり得る。 | ★★★ |
2207 | 名糖産業 | チョコレートメーカー。週半ばのバレンタインデーに手軽なチョコレートを求める層が増えれば追い風。 | ★★★ |
2217 | モロゾフ | 洋菓子メーカー。百貨店店舗などでバレンタイン向け製品の売れ行きを注視したい。 | ★★★★★ |
2222 | 寿スピリッツ | 菓子メーカーで販売にも取り組む。限定品などの人気化に期待。 | ★★★★ |
2269 | 明治ホールディングス | 菓子メーカーとして高い知名度を誇る。チョコレート需要の拡大に期待。 | ★★★★★ |
2607 | 不二製油グループ本社 | 菓子メーカー向け油脂などを製造。チョコレートメーカー以外でチョコレート需要増の恩恵を受けられる関連銘柄としての注目度アップに期待。 | ★★★★ |
3099 | 三越伊勢丹ホールディングス | 百貨店大手。高齢者層のみならず若年層の顧客も少なくないため、バレンタイン商戦での売り上げ増に期待したい。 | ★★★ |
8242 | エイチ・ツー・オー・リテイリング | 阪急・阪神百貨店を中心に小売りビジネスを手がける。バレンタイン用の菓子類を百貨店で購入する層を取り込みたい。 | ★★★ |
主なバレンタイン関連銘柄はこの通りとなっている。
出遅れとして出てきた銘柄があれば、随時更新していくのでこまめにチェック頂きたい。
株師孔明注目のバレンタイン関連銘柄

これから注目のテーマ株となりうるバレンタイン関連銘柄。
その中でもとくに注目しておきたい企業を紹介していこう。
<2269>明治ホールディングス
菓子メーカー大手。
医薬品製造など事業の多角化にも取り組んでいる。
バレンタインデーに向けて手軽に楽しめるチョコレートが人気を集めれば恩恵を受けられる。
典型的な内需関連銘柄であり、米政府機関閉鎖や米中貿易摩擦から直接の影響を受けづらい点も安心材料だ。
最低投資金額が80万円程度と高い点がハードルとなるが、人気の株主優待銘柄であり相場波乱に際しても株価が底堅く推移することが期待される。
業績も堅調で増配など株主還元の強化もあり得る。
<2217>モロゾフ
洋菓子メーカーとして知られる。
事業領域が限られていることから、バレンタインデーを機にモロゾフ製の洋菓子を購入したいと考える層が多く出れば、業績向上に期待しやすい。
2019年のバレンタインデーは木曜日と週半ばであり、手作りチョコレートの準備時間を取りづらい女性も多いとみられることから、市販品の購入が伸びる可能性がある。
インバウンド需要が落ち着きを見せる中、百貨店各社が日本人向け販売促進にも意欲を燃やせば、百貨店内に立地するモロゾフ売上増につながることも考えられる。
インターネット通販などが伸びる中で、どこまで店舗の収益力を維持できるかに要注目だ。
バレンタイン関連銘柄 まとめ

バレンタイン関連銘柄は、毎年2月14日のバレンタインデーが近づく中で注目されやすくなる。
チョコレートメーカーや百貨店など内需関連銘柄が中心であり、個人投資家にとって身近な銘柄も少なくない。
バレンタインデーの贈り物を楽しみにすると同時に、バレンタイン関連銘柄で利益を狙ってみてもよいだろう。
Source: 株師孔明の株&仮想通貨ブログ